スポンサーサイト

 --------
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)

教育予算内容

 2008-09-21
マオイストが連立政権を樹立させた時、教育大臣の枠をマデシ人権フォラムに与えたことから
マオイストは教育に重点をおいてないように思えた。しかし、政府予算の内容と金額を見ている限り
かなり教育に重点をおいていることがわかる。
さて、この教育予算の中身は何か?

以下政府予算の教育部分の簡単な要約:

まず、政府は国民の大多数が通っている公立学校の低質、
また一方で私立学校での高価な授業料が格差を助長している状況を指摘。、
また国民の非識字(読み書きできない状況)を無くす必要性についても言及。

「新たなネパールの基礎:基本的な人権としての教育!」
*前年と比べ44・5%増の389億ルピーの教育予算。
*教育を憲法で保障する:アクセスの拡大、教育と生産をつなげるためにスキルベース
(職業教育の推薦)、収益の高い高等教育へ。
*今年度で初等教育の(純)就学率を91%に。宗教学校を積極的に活用。
*主婦や家事手伝いへの代替教育。(ノン・フォーマル教育)
*初等から高等までの様々な奨学金:9.7億ルピー
(また、内紛被害者や殉教者の家族向けの奨学金:15.5億ルピー)
*カルナリ郡(ネパール最貧郡)での給食活動の継続+食料調達困難な他の16郡へ拡大。
*教育予算の配分の管理を強化。また、今後は生徒の頭数によって予算配分。
(教員給与は約19.2億ルピー)
*学校建設やインフラ整備の責任を学校運営委員会へ。(予算:29億ルピー)
*教科書は3月中に各郡本部に届けられうようにする。(教科書印刷の独占廃止→民営化?)
*初等・前期中等(第8学年まで)の無償化。後期中等まではカルナリ郡、
また高校まではダリットへ無償に提供。給食活動を全国展開。
*職業・技術教育を中心に教育の構造を改革。(予算:4.8億ルピー)
*識字キャンペーン:3万5千人の識字ボランティアを雇用(予算14億ルピー)
*高等教育:農業・林業・畜産学関連の新たな大学設立、トリブワン大学キャンパスの拡大へ。
また、内紛で教育機会を得られなかった若者にも教育機会を提供する。(予算42億ルピー)

私立学校への課税:
月 5%の教育サービス税は授業料から徴収。低カーストや遠隔地に住む貧しい学生の教育に利用される。この税金を拒んだ者には全国試験に参加できないなどの厳しい措置が取られる。
スポンサーサイト

(続)教育予算内容-感想

 2008-09-21
さて、まず目標高き今回の教育予算に拍手をおくりたい。
また、国内の教育状況を正確に把握されていることに一安心。
(もっと詳細な分析と対処が必要だが)

ただ、いくつか引っかかる点が:

1.全体を通して、詳細な目標達成方法が記されていない。例えば、奨学金制度の実施をどのようにするのか!?現在の社会階層に基づいてやるのか、それとも経済状況に基づいてやるのか?
これは各自の政策として別に発表されるものか少し気になった。

2.教育は生産の向上につながるという論理に基づいて教育の推進している要素があるように見れるが、教育は生産を向上させると実証されているわけではない。(個人的には教育を単の生産向上の手段としてみるとはいけないと思う。)もしも、生産向上・経済成長に失敗した場合「教育」にその責任転嫁するようになれば、真の「教育」はできないと思う。要するに、ある一時期の「生産向上」のためにしか考えない「教育」になってしまうのだ。

3.学校教育委員会の役割を強化しようということだが、これには慎重になるべきだ。先進国もそうだが、学校教育委員会への権限委譲によって引き起こされる困難はそう単純なものではない。例えば、学校運営委員会に学校を運営するキャパシティーはあるのか?資金運営を学校現場に移すことによって起きる汚職・縁故主義をどう対処するのか?

4.前期中等まで無償化することは別にいいと思うが、そもそも公立学校の質が低ければ無償でいける学年が増えても意味があるのか?公立小学校を卒業してもちゃんとネパール語の読み書きもできない子が山ほどいる。(そして私立学校では英語でしか読み書きできない子どもが。)政府としてはすぐに目に見えない質に重点を置くよりも、すぐに目に見えるアクセス面に重点をおいたことになる。

5.職業・技術教育は70年代実行をし、失敗をした政策。職業・技術教育は膨大な投資が必要な割に着ける職は徒弟制度でも学べる仕事とかだったりする。また、教育を受けたからにはデスクワーク仕事や専門職(医者・弁護士)などに就きたいという傾向も強い。政策の詳細が気になるとこだが、すでに失敗しているような政策であれば予算の無駄になる。

6.識字キャンペーンは肯定的に思うが、以前大学院生を利用した非常に有効なプロジェクトがあった。修士をとる学生に1年間遠隔地域の村にホームステイをしてもらい開発関連(識字を含む)の事業をやることが求められた(政治的な理由で中止)。今回もボランティアより学生の単位条件として学部レベルから導入すれば良いのではないかと思う。

7.最後に私立学校への課税についてだが、私立学校もピンからキリまである。公立学校の質の低下を受けて都心部を中心に所得の低い層向けの小さな私立学校から裕福層向けの高価な私立学校までが存在する。このような状況で同率の5%の課税は低所得者泣かせだ。
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。