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政治混乱へ

 2009-08-28
学会発表の準備でなかなかブログ更新をできずにいます。学会発表が終わるまではあまり更新できないと思うのでご了承下さい。

さて、ネパールの政治がいったいどこへ向かっているのだろうか。二つの不安材料が目立ってきた。
1.マオイストの孤立化
ネパール氏の首相就任に伴って3ヶ月もの間空席となっていた憲法制定委員の議長選挙が本日行われた。当選したのはコングレス党のニランバル・アチャルヤ氏。マオイストが立てた候補者(スレシュタ氏)が落選することになった。大統領による参謀総長留任問題をめぐって「文民主権」を求めて議会妨害を続けてきたマオイストに対して、ネパール首相率いる与党は憲法制定委員会の議長席の代わりに議会妨害をやめて政権参加することを求めていた。しかし、マオイストはこれを拒否。本日のマオイスト候補者の落選という結果に至った。このような結果はマオイストの孤立化を示すものであり、「合意に基づく政治」の崩壊を意味する。

2.深刻化する民族対立
副大統領の宣誓問題で、最高裁が副大統領に明後日(日曜日)までにネパール語で宣誓をするように命じた。副大統領はネパール語での宣誓は断固拒否し、辞任も辞さない姿勢を示している。すぐに辞任をすると思いきや、本日副大統領は最高裁で異議申し立てを登録している。
この宣誓問題に伴って、ネパール語を母語とする民族対母語としない民族の対立構造が明らかになった。少数民族団体が副大統領のネパール語以外での宣誓を支持し、副大統領の母語であるマイティリ語での宣誓を進めている。個人的にはこの中立的な解決方法に賛同しているのだが、マデシ政党はタライで共通語としているヒンディ語をネパールの公語の一つにする運動を始めており、今回の副大統領への最高裁命令はマデシ政党から批判の的となっている。

本日8月28日をもって、新憲法制定の期限(5月28日)まで残りわずか9ヶ月である。上記のような不安材料が増えるばかりでは新憲法制定の道のりが困難を極めている。各々の政党が自党の利益を最優先にしているのでは「合意に基づく政治」は不可能である。このような状態で、もし期限内に憲法制定されたとしても議会で十分に議論も行われていない憲法が果たしてどれぐらい有効なものだろうか疑問に残る。また、マオイストの孤立化は彼らを内戦に戻るという愚行を選択させないとも言えない。さらに、心配なのは民族政治に基づいて拡大しつつある民族系武力戦線の存在である。現在の政府は特別警備政策の下で政治団体による犯罪を取り締まる計画を打ち出しているのはいいのだが、下手に民族系政治団体を抑圧することが紛争の種を蒔くことになるだろう。
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